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リポーターかずりんの取材こぼれ話

博多弁が標準語!?のチャキチャキの博多っ子。

 すらっと背が高くて、鼻筋の通った顔立ちの真理子さんこと十八代目柴田玉樹さん(以後玉樹さん)。毎週月曜日に実演を行っている博多町家ふるさと館では、座って作業していると「あんた男な?女な?」とおじさんに声をかけられるのだとか。「胸はないんですけど『一応紅ば、引いとります』と答えるんです(笑)」と玉樹さん。ふるさと館では、昔の博多庶民の暮らしを伝えるために、実際の道具や人形を展示している見学コースがあります。そのコースの中盤に設けられているのが、玉樹さんら博多の工芸職人の実演コーナー。面白いのはちょっと動くと前方から「わ〜ぁつ!!」とか「ぎゃ〜ぁつ!!」とか叫び声が聞こえることなんだとか。「みんな私のことを、展示された人形だと思うとったみたいで、動くとすごくびっくりされるんです」といたずらっぽく笑う玉樹さん。インタビューにも、バリバリの博多弁でポンポンと答えてくれる。まさに根っからの博多っ子。ふるさと館に来たお客様にも、曲物のことや博多のことなど、よくお話されるのだそうです。読者のみなさんにお伝えしたいことはありますか?の質問には「博多弁が標準語ですから、ふるさと館にお寄りの際は、博多弁ば聞きにきてください」と笑顔で答えてくださいました。

 
十八代目 柴田玉樹さん
「ふるさと館の実演コーナーでは、作務衣(さむえ)を着て、髪を後ろに結えた姿で、主に絵付けの作業をしています。お気軽に声をおかけください」
博多町家ふるさと館
福岡市博多区冷泉町6-10(櫛田神社前)
TEL 092-281-7761
開館時間/10:00〜18:00(入館は17:30まで)
入館料/200円(町家棟・お土産処は無料)

●柴田玉樹さんの実演時間
 毎週月曜日 11:00〜13:00 / 15:00〜17:00


昔懐かしい 博多町屋の風景

 現在は、生まれ育った東区の馬出(まいだし)の土地を離れ、隣の志免町(しめまち)に工場を再建し、曲物づくりを続けていらっしゃる玉樹さんですが、昔の博多の町屋の様子をお伺いしました。

 「昭和の初期頃までは、馬出の国道筋の左右には、しとみ戸をもった古い町家があり、ずらっと曲物やばかりが軒を連ねていたと聞いています」と玉樹さん。曲物屋を営んでいたのは柴田・西田・東郷等々の家で、一家仲睦まじく、曲物をつくっていたそうです。その中でも柴田家の数は多く、馬出の曲物屋といえば、『柴田』と言われるほど看板がずらりと並んでいたのだそうです。その中で十七代続き、博多曲物の発祥の家ともいえる玉樹商店の伝統を、どうしてもなくしたくなかった玉樹さんの気持ちが、お話をお聞きする中で、痛いほど伝わってきました。

 

父の思い出

 柴田家十七代の父、玉樹さんは、八幡宮神輿(はちまんぐうみこし)の代々の飾職の役もしていました。馬出にあった家の軒にはしめ縄を張って、いつも清められた仕事場で折敷・三宝、その他いろいろな日用品や、茶の湯向けの曲物を、心を込めてつくられていました。「わがままで、頑固。家のことは全部母にまかせて、自分は仕事だけに打ち込むという、根っからの職人でした。夕方5時にはぴしゃりと仕事をやめて、それからは近所の酒屋で一杯というのが日課。だいたい行く場所は決まっていましたから、姉ちゃんか私が“ごはんできたよー”と、呼びに走らされていました」と懐かしそうに当時を振り返る玉樹さん。「懐かしい馬出の家は借金のかたにとられてしまいましたが、新しい家主のはからいで、父の葬儀と四十九日の法要までは家であげることができました。亡くなったのは残念でしたが、父は自分の家がなくなるのを見ることもなかったわけですから、幸せだったのかもしれません」。

 

博多ならではのお祝い品「ポッポーお膳」

 

 博多では、古くから子どものお宮参りや百日のお祝い、または七五三などのお祝いに「ポッポーお膳」でいただくという風習があります。とはいっても、現在では地元博多でも知っている人が少ないのが現状です。お祝膳には女児用と男児用があり、意外にも女児用の方が脚が高くつくられているのが特徴です。これは男児はあぐらをかき、女児はその昔帯を前に結んだためと言われています。食べやすくという配慮からなのでしょうね。


イギリスの陶芸家バーナード・リーチさんの絵馬

 イギリスの陶芸家バーナード・リーチさんが焼き物の研究に小鹿田焼き(おんたやき)の窯元を訪れた際、柳宗悦氏と共に柴田家に足を運びました。その時、博多曲物の名品「ポッポーお膳」の鶴亀の土俗的な絵の面白さにたいへん興味を惹かれ、即興的に描いたのがこの馬の絵のお膳です。

 



●塗師とコラボレーションした作品



以上、今回のこぼれ話しはおわりです。次回もお楽しみに。



リポーター かずりん
こんにちは。たんぽぽの特集を取材させていただくようになって4年目を迎えますリポーターのかずりんです。特集の他にもお料理、お花、切手、マナーのページを担当しています。現在3児の母。家事に育児に、そして仕事。めまぐるしい毎日なのに、なぜか痩せません。特集を通じて、みなさんの毎日に、いろんな風を吹かせることができたら幸せだなと願いながら、毎月元気に取材に出かけています。楽しんでいただけていますか?いつも道を間違えながらのずっこけ珍道中ですが、これからもがんばります!応援、どうぞよろしくお願いします!!

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